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2. 放射性核種

全ての物質は原子からできています。原子は図3のように+の電荷を持つ原子核の周りを、それと釣り合う−の電荷を持つ電子が回る構造となっています。原子核は+の電荷を持った陽子と電荷を持たない中性子で構成されており、同じ数の陽子を持つ原子は同じ元素記号(水素1H、重水素2H、三重水素3H)が与えられます。元素記号が同じ(陽子の数が同じ)でも中性子の数が異なるものがあり、これらを同位体といいます。

同位体のうち、放射能を持つものを放射性同位体(放射性核種)といいます。放射性核種は、一般に過剰なエネルギーを持ち不安定です。そのため、過剰なエネルギーを放射線として放出し、別の安定した物質(核種)に変身(壊変)する性質を持っています(図4)。

図3 原子の構造
図3 原子の構造
図4 放射線の発生
図4 放射線の発生

放射性核種は、大地を構成する岩石や土壌にも含まれています。温泉にも湧き出しますし、空気中にも存在しています。

さらに、我々人間を始め動植物の中にも、放射性核種は含まれていますので、生活している限り、呼吸や食事から体内に放射性核種を取り込んでいます。これらの自然界に元々存在する放射線を自然放射線といいます。自然放射線の量は、その人が住んでいる地域により異なりますが、世界平均では年間2.4ミリシーベルトになります。

放射性核種が壊変し、放射能が半分に減少するまでの時間を半減期といいます。

最初の放射能を100とした場合、1半減期の時間が経過すると、放射能は最初の半分の50になります。さらにもう1半減期経過すると、放射能は最初の1/4の25となります。このように放射能は最初に急激に減りますが、途中からゆっくり減少して行きます(図5)。

図5 放射性同位元素の半減期
図5 放射性同位元素の半減期

半減期は、放射性核種ごとに大きく異なります。極端に短いものでは何百万分の一秒のものから、逆に極端に長いものでは地球の年齢に匹敵する数十億年のものもあります。放射線事故や原子力災害での緊急被ばく医療に関わりの深い放射性核種の半減期を表1に示します。

表1 半減期の例
核種 半減期
トリチウム 12.33年
コバルト60 5.271年
クリプトン85 10.76年
ストロンチウム90 28.74年
ヨウ素131 8.021日
セシウム137 30.04年
ウラン235 7.038億年
ウラン238 44.68億年
プルトニウム239 24,110年

(アイソトープ手帳 10版より)

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